理想的な職場は、
- スリム化され働きやすいこと
- 人が潤っていて余裕があること
- できる事なら意地悪な人がいないこと
- 一人一人のスキルが高いこと などなど
逆に、人が定着しない職場環境は、
- 業務は煩雑仕事量が多く整理されていない
- 環境が変わることへの抵抗が大きい
- 教育システムがない目標管理がされていない など
このような職場ではなかなか看護師の定着は難しいです。
今回は、看護師が定着しない3つの問題点を挙げて、やる気さえあれば明日からでも取り組める、解決策を考えてみたいと思います。
問題点1:業務が煩雑
すべての病院がIT化されているわけではありません。ペーパーレスにはまだのところもあります。
看護師の悪い癖で、忘れてはいけないという強迫観念で、同じ事柄をカーデックスに書き、白板に書き、ノートに書き…と忙しい中で無駄な動きをしていませんか。
また、転記は駄目と言われているのに、いまだに転記するような業務をしていませんか。
解決策1:業務を整理する
業務を整理することでベッドサイドに行く時間が増える事でしょう。
一度業務量調査をして看護師が1日にどのような業務に時間を費やしているか確認し、分析してみることをお勧めします。その中で看護師でなければできない業務、そうでない業務、重複する業務、無駄な業務など区別してください。
解決策2:業務をスリム化する
次に、看護師でなくてもできる業務は誰ならできるのかコメディカルに依頼することができるのか、省けるものはどれかなど話し合いスリム化することが必要です。
このように職場改善を図れる職場は、新人にとっては「看護師になってよかった」と思えるような職場であり、中途採用者にとっては「転職してよかった」と思える職場となるのではないでしょうか。
前向きな姿勢で働きやすい環境をつくることで、職場は活性化し魅力的な職場に変身するのです。
問題点2:環境変化を嫌う
「ここのやり方がある」「ここではそんなことやらない」等の言葉を耳にしたり言われたりした経験をしたことがある人は多いと思います。
根拠があるのであれば、本来ならばそれを説明することが望ましいです。今までやっていたことだから、先輩から習ったからという理由では説得はできません。
これは慣れているから変えたくない看護師側の問題です。
解決策1:患者さんにとってどうなのか検証してみる
長年続いていることであれば一度検証してみてください。看護師にとってどうなのかではなく、患者さんにとってどうなのかを考えてみてください。
看護師の都合で、患者さんの処置が後回しになったりしていませんか。また、「ちょっと待ってください。」と言いつつそのまま患者さんを待たせることに何も感じないよう職場になっていませんか。
これは看護師として勉強してきた中途採用者にとっても重要なチェックポイントではないでしょうか。
問題点3:採用者の教育システムがない
中途採用も新人も同じような扱いをして無駄な時間を使い、相手にとっては不愉快だったり、理解できなかったりする時間になっていませんか。
解決策1:指導マニュアルを用意する
中途採用の場合、まずはその人のスキルを知ることから始め、何を指導するのか、相手と話し合い決めていく必要があります。教育する人が毎日変わるのであれば尚のこと同じように教えることができるマニュアルが必要です。
解決策2:批判ではなく、指導する
また、折角マニュアルがあるのに、「さっきも教えたでしょう。」「あなたは覚える気があるの」などと批判するのではなく、指導をしてください。
やはり指導マニュアルがあり、入職時のオリエンテーションから誰がやっても漏れがなく、看護や業務の指導にも一貫性のある姿勢が大切です。
以上、定着しない理由を挙げて対処法を述べてみました。
その他、こんな問題がある職場も改善が必要です
- 話し合う環境がない
- リーダーのビジョンがはっきりしない
- 病室で私語が多い
など、細かい問題はありますが、自施設で行っていることしか認めないような狭い考えは捨てましょう。
おわりに
定着率を上げるには人が育つ環境が大事です。
変化したくない看護師はあえて、他の病院の見学、情報交換をし自施設と比較することで、良いところと直すべきところを見つけて見るといいと思います。そして、良いところはより良く、悪いところは改善していく姿勢で臨み、変化に対応できる看護師になりましょう。
患者さんも、新人も、中途採用者も人間です。
「私はこんなに一生懸命にかかわっているのに!」とぼやく前に、本当に新人に合ったアプローチだったのか、本当に中途採用者に合ったアプローチだったのか、本当に患者さんに合ったアプローチであったのか、考えることが大切です。
新人が育てば、中途採用者が慣れれば、業務も分担できて、今よりもベッドサイドに行ける時間ができるはず!一人一人の努力なしでは働きやすい環境はつくれません。
少々忙しくても働きやすい環境のもとに人は集まるものですよ!
だだし!なかなか改善の難しい職場があるのも事実…
こちらの記事を読んで、あなたの病院は大丈夫か、チェックしてみてはいかがでしょうか。