ナースのスキルアップ資格 – 呼吸療法認定士 (入門編) –の続きです。
無事に申し込みが終了すると、8月~9月に行われる認定講習への参加希望を提出します。
ここでは講習会参加から合格発表までの流れを見ていきましょう。
1. 認定講習に参加する
受講料は20000円(テキスト代含む)です。
認定講習は2日間、朝9:00から夜19:00頃までビッチリ講義を受けます。
講習は4グループ程度に分けられ、受講日の希望を提出できますが、必ずしも通るわけではありませんし、途中で変更も原則として出来ません。
どちらの日程になってもいいように調整をしておく必要があります。
また、講習会場は東京都品川区の一か所のみのため、全国から受講希望者が集まります。
当然、近隣の宿泊施設も予約が殺到するので、遠方から参加する方は早めの手続きが必要になります。
内容は以下の通りです(参考)
講義科目 | 時間(分) |
---|---|
Ⅰ 血液ガスの解釈 | 80分 |
Ⅱ 呼吸不全の病態と管理 | 80分 |
Ⅲ 酸素療法 | 80分 |
Ⅳ 人工呼吸器の基礎構造 保守と医療ガスの基礎 | 80分 |
Ⅴ 気道確保と人工呼吸 | 80分 |
Ⅵ 呼吸リハビリテーション | 80分 |
Ⅶ 人工呼吸中のモニタ | 60分 |
Ⅷ 呼吸不全における全身管理 | 60分 |
Ⅸ 開胸、開腹手術後の肺合併症 | 60分 |
Ⅹ 新生児の呼吸管理 | 75分 |
Ⅺ NIPPVとその管理法 | 60分 |
Ⅻ 肺機能とその検査法 | 60分 |
これらのすべてのカリキュラムを受講しなくてはならず、遅刻、早退、欠席の場合は修了証はもらえません。
また受講中は監視員が巡回しており、不正行為や居眠りは退室を命じられます。
認定講習は、睡魔との闘い!
とはいっても、2日間カンヅメ状態で難しい講義を受けているので、やっぱり眠い!
アメや干し梅、コーヒーなどのグッズは必需品です。ガムも周りに迷惑にならない程度に
活用しましょう。噛む刺激は眠気を和らげてくれます。
また、前日は睡眠をしっかりとること、休憩時はなるべく体を動かすことも大切です。
友人は夜勤明けで受講に行き、相当後悔したようです。
2. 期日指定の書類を提出
認定講習を修了すると、会場で受験申込要領が配布されます。
呼吸療法認定士の認定までには、期日指定の書類提出が多くあるので、受け取った書類は必ずその場でチェックし、可能な限り早めに手続きをしましょう。
せっかく認定講習を受講したのに、その後の受験申込みを忘れてしまった方もいます。
3. 認定試験を受ける
いよいよ決戦の時!
9月に認定講習が終了し、10月上旬には受験申込みが締め切ります。そして11月中旬に、いよいよ認定試験となります。
受験料は10000円です。
試験会場も都内のみであるため、遠方の方は宿泊や交通手段を手配する必要があります。
毎年かなりの受験者が集まるので、時間に余裕を持って行動しましょう。
例年の受験者は約4000人であり、合格率は60%程度です。
試験は午前と午後、それぞれ70問、計140問のマークシート方式(平成26年現在)です。
昼食は近くの飲食店に食べに行くこともできますが、混雑するため持参した方が無難です。
衣類は調整できるものがいいでしょう。(寒かった!という意見を多く聞きます)
4. 合格発表
運命の時!
合格発表は郵送のみであり、電話その他の問い合わせには一切応じていません。
発表時期は12月下旬とされていますが、クリスマスイブに届くことが多いようです。
通知は合否に関わらず水色の封筒で送られてきます。(開封するときは手が震えました…)
5. 認定士として登録
忘れちゃいけない!認定士登録
さて、めでたく合格したところで自動的に呼吸療法士になれるわけではありません。
認定士として登録するための申請用紙を提出する必要があります。
登録費は3000円です。締め切りは翌年1月下旬なので、結構忙しいですね。
手続きが無事に完了すると、2月下旬ごろに認定証が送付され、
晴れて呼吸療法認定士として登録されます。
登録後は5年毎に更新が必要であり、更新のためには所定の講習参加が義務付けられています。
おわりに
1年がかりで挑む呼吸療法認定士への道
とても大変ですが、ここで得た知識は、呼吸器疾患で苦しむ患者さんへのケアに根拠と自信をを持つことが出来るスキルとなります。ぜひトライしてみては?
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