呼吸療法認定士の認定試験は、11月中旬に東京都内で実施されます。
試験は140問(午前70問 午後70問)マークシート方式となっていますが、試験終了後は問題が回収されてしまうため、過去問はありません。
例年の受験者数は4000人前後で、合格率は60%前後となっています。
なかなか厳しい現状ですよね
どうする?試験対策
出題範囲はかなり広いです!
したがって、試験対策のポイントは
- 各分野のポイントを押さえる
- 出題傾向を把握する
- 問題集でいろいろな問題を解いてみる
ことです。
分厚いテキストの内容を丸2日間かけて講義して頂くわけですから、内容は膨大なものとなります。したがって、ひとつの分野を集中して勉強しても合格点は取れません。
各分野においてポイントとなる部分を押さえていくようにしましょう。
そのためには、問題に慣れることと出題傾向を把握する事が大切です。
問題が回収されてしまうため過去問はありませんが、各出版社より試験対策本が発売されています。出題傾向をリサーチし毎年改訂されているので、ぜひ活用しましょう。
認定講習会で使用するテキストがもちろん基本ですが、ただ読んでいるだけでは眠くなってしまいます。問題集でいろいろな問題を解いてみて、わからないところをテキストで調べる方法が効率的かなと思います。
最近は状況設定問題も増加してきており、実際の臨床場面を想定した問題も多く出題されます。例題を見てみましょう。
例題
開腹手術中、Spo2(経皮的酸素飽和度)が低下したため、投与酸素濃度を高濃度に設定していた。人工呼吸器管理下で帰室となったが、その後もSpo2が低下し不穏状態となっている。
この時に行う処置に関する次の記述のうち、正しいものを選びなさい。
- a. 吸入酸素濃度を100%にする
- b. 強制換気へ移行する
- c. 鎮静薬を投与する
- d. 気管支鏡にて喀痰吸引を行う
- e. 従手的人工呼吸による換気を行う
正解
この正解は【d】です。
高濃度酸素を投与しても酸素飽和度の上昇が得られないことから、気道内の痰貯留による無気肺を予測し、吸引を行う。
このように、状況を理解したうえで知識をもとに判断する能力を求められます。
したがってテキストの丸暗記だけではなく、こうした問題を解くトレーニングが重要です。
また、呼吸療法の場面では計算式も多く活用するのですが、状況設定問題にこの計算式が組み込まれる場合もあり、かなり難渋する人が多いようです。
さらに専門用語や英単語も多く出現します。これらは覚えるしかないので、単語カードを作成したり、トイレに公式を書いて貼ったりするなどして暗記のための工夫をしましょう。
おわりに
試験の心得
試験問題は合計140問ですが、5者択一問題のため、結果としてかなりの問題数をこなすことになります。
最近は状況設定問題のような、問題に読み込みを要するものも増えてきたため、集中力の
維持がポイントになってくると思います。
みなさんの努力が、実を結びますように!
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