この春、プリセプターに任命されたナースへ!
今回は、プリセプターに知っておいて欲しい心構えについてご紹介しますよ。
1. 愛情を持って関わること!
プリセプターとプリセプティの関係って、親と子の関係に似ているかもしれません。
時には厳しく注意することも、難しい課題を提示することも、すべてはプリセプティの成長を願うからこそ。どんなに厳しい指導でも、そこに愛があればプリセプティは必ず育ちます。
2. その背中が手本です!
プリセプティはプリセプターの背中を見て育ちます。
ということは、良いところも悪いところもプリセプティはよく見ています。
あいさつやスタッフへの接し方、患者さんへの言葉遣い…常に自分は見られているという自覚を忘れずに。
3. プリセプティを褒めて、認めてあげよう!
指導というと、どうしてもできていないところに目が行きがちです。
そうすると「なんでできないの」「どうすればできるようになるの」といったできないことを責めてしまう傾向に陥りやすくなります。
プリセプティはただでさえ不安の塊です。できないこと自体がナースとしての自信を失くしてしまうのに、さらに追い討ちをかけるような指導ではプリセプティを追い詰めてしまいます。
ぜひ、できることはきちんと褒めて認めてあげましょう。そのうえで、できない理由と対策を一緒に考えてあげましょう。
「ここまではできるようになったね、あとはここがもう少し注意が必要だから頑張ろう」
といった関わりをすると、プリセプティは「自分のことをちゃんと見ていてくれている」という安心感と自信を持つことができるし、プリセプターとの信頼関係につながります。
褒められることって、いくつになっても嬉しいものですよ!
4. 相手を知る努力をしよう!
「何でも相談してねって言ってるのに、プリセプティがあまり相談に来てくれない」
「プリセプティが何を考えているか分からない」
こんなプリセプターのボヤキをたまに耳にします。でも、自分の悩みをありのまま他人に言えるって、なかなか難しいことではないでしょうか?
何でも相談してねって言ってくれるけれど、何を相談していいか分からないし、どこまで相談したらいいか分からないというのがプリセプティの本音でしょう。
ですから、まずはこちらから相手を知る努力をしてみましょう。
プリセプターの得意なこと、苦手にしていること、今後挑戦したいと思っていることなど…
プリセプティが相談に来るのを待つのではなく、自分から「あなたのことをもっと知りたい!」アピールをしてみては?
自分に興味を持って接してくれるプリセプターは、きっとプリセプティにとって心強い存在になるはずです。
5. ひとりで抱えない!
プリセプティに教えなければいけないことは山のようにあります。しかし、それらのすべてをプリセプターがひとりで教えるのは限界があります。
そのうえ先輩ナースから「こんなこともまだ教えていないの?」なんてプレッシャーをかけられるとプリセプター自身もとても辛くなってしまいます。
新人教育はチーム全体、病棟全体、そして病院全体で行うものです。すべての責任をプリセプターが負う必要はないんです。ひとりで抱えず先輩ナースや管理者へ相談し、みんなを新人教育に巻き込んでしまいましょう。
そのためには他のスタッフも新人教育に参加しやすい体制づくりも大切です。
たとえば指導ナース間の申し送りノートを作ったり、プリセプティが今どんなことを学んでいて、ここまでなら出来る!といったことなどを書き出して病棟に掲示してしまうのもひとつの手です。
6. 一緒に成長しよう!
プリセプターに任命されるナースは経験3~4年目が多いと思います。
「自分だってまだまだなのに、人に教えるなんて!」と尻込みしてしまうこともあるでしょう。
でも、ベテランナースではなく、あえて経験の浅い若手ナースをプリセプターに任命するのには理由があります。それは、ズバリ「一緒に成長する」こと。
人に教えるということは、自分がきちんと理解していないと出来ません。
3~4年目になると業務もある程度こなせるようになり、分かったつもりになりがちですが、いざ教えようとすると実は理解が不十分だったり、初めて気づくこともたくさん出てきます。そうして自分が人に教えたことは忘れません。
このようなプロセスを経て、プリセプティと一緒にプリセプター自身も1年間で大きく成長
していきます。
「自分なんかに務まるかな」と気負わなくて大丈夫です。むしろ「私も一緒に成長できるよう頑張るから、一緒に勉強しようね」とプリセプターに伝えてあげましょう。
プリセプティがいるから、自分もプリセプターになれる。そう思えたらお互い気持ちが楽になるし、きっといい関係が築けると思いますよ。
頑張れフレッシュプリセプター!