恐ろしい先輩や上司との関わりについては置いといて、今回は「患者さんとの関わることの怖さ」に悩む新人ナースと、プリセプターがどう向き合っていくか、そのヒントをご紹介していきます。
新人ナースの気持ち
「患者さんと接するのが怖い」
現場に出て、はじめて生の患者さんに針を刺したり処置をしたり、新人ナースは毎日ビクビクしながら患者さんに接するわけです。
時には失敗して患者さんに痛い思いをさせてしまったり、「もっとベテランナースを呼んで来い!」と患者さんに叱られてしまうこともあるでしょう。
そうした経験は、新人ナースが成長する上で必要なプロセスですが、ただでさえ無い自信を失敗によりゴッソリ削ぎ落とし、患者さんと接すること自体が怖くなってしまうこともあります。
新人ナースが「怖い」と思うことの影響
怖いことからは逃げたいのが誰でも正直なところ。
でも、新人ナースにとって一番つらいことは、怖いと思う自分を「ナースに向いていないんじゃないか」と思ってしまうことかもしれません。
- 患者さんに接することが怖い
- ケアをするのが怖い
- 失敗したらどうしよう
そうなると患者さんに迷惑をかけてしまう、先輩の足手まといになってしまう、自分はなんて無力なんだろう。
そんな様々な感情が渦巻いて、最終的に「自分は看護師に向いていない」という結論に至ってしまうのです。ここまでくると重症で、退職につながってしまう可能性もあります。
ではこんなとき、プリセプターはどう関わっていくべきでしょうか?
プリセプターのための新人ナースの悩みとの関わり方
1. 新人ナースの「怖い」という思いを受け止める
まずは「怖い」という新人ナースの感情を受け止めてあげましょう。
怖いと思うのは、患者さんのことを考えるからこそ。
患者さんへちゃんとケアをしたい、痛い思いをさせてたくない、急変のサインを見逃したくない、患者さんをがっかりさせたくない…
そういった思いが怖さにつながるからであって、怖いと思うことは決して間違いではありません。逆に、怖さを忘れたナースは成長できません!
だから、どんなにベテランであっても、やっぱり患者さんへ関わることは怖い。
患者さんの体や命だけでなく、その人の人生に関わるのですから、怖くてあたりまえなんです。
ぜひ、プリセプターは、怖さでつぶれそうな新人ナースの思いを受け止め、「私だって怖いんだよ」と伝えてあげてください。
プリセプターのその一言だけで、新人ナースは救われるかもしれません。
2. 怖さを原動力にしてもらう
でも、いつまでも怖がってばかりでは前に進めません。
怖いと思うからこそ、その怖さを軽減するためには自分が成長しなくてはなりません。
これはベテランナースにも言えることで、現状の自分のスキルに満足してしまうと
努力する事を怠り、成長がそこで止まってしまいます。
- 注射が怖くないように、技術を磨きましょう
- 質問されても怖くないように、知識をつけましょう
- 急変を見逃さないように、観察力を養いましょう
- 満足してもらえるケアができるように、経験を積みましょう
繰り返しますが、「怖い」と思うことは患者さんを想うからこそ。
その怖さを原動力に、成長し続けられるナースを育てていきましょう。
おわりに
新人ナースを救うには、プリセプターがどう関わるかにかかっています。
頑張れフレッシュプリセプター!