ここ最近、日本の大都市では多くの外国人観光客を目するようになりましたね。日本で生活を送る外国人も増えてきています。特に観光スポットといわれるような土地では日本人より外国人観光客のほうが多いこともあるようです。
そんな中、避けられないのが外国人観光客の病気や事故です。
病院や診療所でも、さまざまな理由で外国人の受診者や入院患者の対応をすることがあるかと思います。
医師なら英語は多くの方が日常会話程度話せますが、それに比べると…英語を話せる看護師はまだまだ少ない状況です。
しかし、実際、患者さんと触れ合う時間は、情報収集や観察をする看護師の方が必然的に長くなる上に、ファーストステップなら、より正確なコミュニケーションが必要とされます。
このように英語が話せるナースが病院にいることのメリットは大きく、とても重宝されるんですよね。
患者さんの不安を少しでも和らげ、適切な対応をすることを考えると、看護師こそ、もっと英語を話せる必要があるのではないでしょうか。
そうはいっても、働く看護師にとって、英会話スクールに通ったり留学することは時間もお金もかかるので、だいぶハードルが高いことのように思えます。
今回はそんな看護師に「日本にいながら、しかもお金をかけずに英語を学ぶ方法」を紹介しますよ!
日本にいながら、お金をかけずに英語を学ぶ方法とは?
教科書や本から英語を学ぶという方法もありますが、これは少々堅苦しい方法です(挫折もしやすいことが多いと思います)。では、どうすればいいのでしょうか。
答えは簡単です。日本にいながら留学と同様の環境を作ればいいのです。
ポイントは以下3つです。
- 日本にいる外国人に話しかけ、友達になる
- 彼らの生活に役立つサポートをしてあげる
- 日常生活に継続的に英語を取り入れる
それぞれ詳しくみていきましょう。
1. 日本にいる外国人に話しかけ、友達になる
すべては、自らきっかけを作り出すことから始まります。そして、そのチャンスは突然訪れます。日頃からある程度の自己学習は欠かせません。
レストランやカフェなど、さまざまなシーンで出会う外国人に、まずは気さくに挨拶から話しかけてみることで多くのきっかけは生まれます。
外国人に話しかける際のポイント
1. 常に明るく笑顔ではっきりと
第一印象はその後の人間関係に直結するほど大事です。
相手に好印象を持ってもらうためにも、明るさと笑顔は必須で、自信のなさからもごもご言ったり、小さな声になってしまうことも避けるようにしてみましょう。
海外には遠慮や謙遜の文化がない国がほとんどですので、自分を悪く言わないように気をつけてください。
2. わからないのにわかったフリは禁物
わかったフリをすることで、相手は「理解された」「英語がある程度できる」と勘違いし、一気に会話のスピードや話の内容のレベルが上がってしまいます。
時には傾聴の姿勢でのうなずきも必要ですが、わからないことは明確にしたほうが良いです。そうすることで、相手も英語のレベルを理解し、会話で簡単な単語や文章の選択をしてくれます。
3. 相手の理解に努める
良好なコミュニケーションはお互いの理解なしでは成立しません。自分が相手を理解しようとする姿勢は同じように自分にも返ってきます。信頼関係はそこから生まれます。
2. 彼らの生活に役立つサポートをしてあげる
外国人同士のコミュニティーは想像以上に大きく、外国人一人と友達になることは外国人10人と友達になることにつながります。
一人と友達になると、その友達の友達の友達がと助けを求められ、お礼に食事をご馳走してくれたり、パーティーに招待してもらったり…!こうして、お互いに支えあう中で共通の友達が増えていくものです。
日本に滞在する外国人は生活で多くの困難があります。彼らへ生活のサポートをしてあげることはどんなことよりも早く信頼関係が築け、彼らにとって頼りになる存在となります。
必需品購入のサポート
- お金の数え方とその価値
- 食料品の購入情報(近所のインターナショナルマーケット、コンビニの紹介)
- 電化製品、自転車、生活必需品の購入情報
- ドラッグストア、基本的な市販薬の紹介と説明
- 地域のお薦めのお店やレストランの情報
契約関係のサポート
- 印鑑の作成
- 銀行口座の開設
- 携帯電話の契約
- 運転免許証の取得
その他のサポート(日本独特のもの)
- 公共交通機関の使用方法(切符の買い方、乗り換え方法、時刻表の読み方)
- レストランでのマナー(TIPは不要など)
- 機械の使い方(家電、PCの設定)
各情報をインターネットで事前に調べ、プリントアウトが可能なものはプリントアウトをすることで必要な情報を手渡すことが可能です。そこに英語で説明を加えたり、絵を書いたりする工夫が喜ばれます。
3. 日常生活に継続的に英語を取り入れる
英語上達のためには、何より継続です。日常生活の中で自然に英語を使う環境を取り入れることが求められます。
また、長期的な人間関係の構築は大きなチャンスにも繋がりますのでオススメです。
やみくもに英語を話す友達を作っても長期的・良好な関係はなかなか築けません。お互いに信頼し合えるようになれば、一緒に出かけたり、帰国に付き添ったり、帰国後に母国へ招待されることも考えられます。
英語を無理なく取り入れるためのポイント
1. 完璧を求めすぎない
発音や文法などで完璧を求めては長続きしません。
相手も外国での生活、日本語(他の国の言葉)が難しいことは十分に理解していますし、日本人が英語に弱いことも十分承知です。間違いを丁寧に指摘してくれる方もいますので、思ったこと・習ったことはどんどん口に出してみましょう。
繰り返される間違いから多くを学ぶことが出来ます。
2. 受身にならない
日本人の傾向として、照れや恥ずかしさから会話の中で受身になりがちですが、自分からも相手へ質問したり、話を広げるなど会話をリードする姿勢を忘れないようにしましょう。話が弾む相手とは自然に居心地のいい時間が作れるものです。
3. 日本の文化を把握する
日本文化は世界に広がっており、日本製品の世界進出も想像以上に進んでいます。日本に滞在している外国人も、滞在理由は様々ですが、日本に何らかの魅力を感じているからこそ滞在しているはずです。
特に、着物、忍者、盆栽、寿司、歌舞伎、侍、お酒、日本車や電化製品のメーカー、そして日本の歴史に興味を持っている外国人は多くいます。
自分以上に日本の文化に詳しい方に遭遇することもあるかもしれませんが、日本の文化については聞かれやすい質問ですので、答えられる準備は必要です。
おわりに
これらの方法であれば、お金をかけず、自分のスケジュールにあわせ、日常会話という自然な形で英語を学ぶことができます。
忙しい看護師が英語を学ぶには、これが一番の近道ではないでしょうか。
看護師としても、英語が上達することによって一人でも多くの患者さんを救えるなら、喜ばしいことですよね。
もしも、英語の必要性について考えているならば、外国人の方々のギブ・アンド・テイクの関係も学べるこの勉強方法で、日本にいながら時間とお金をかけずに英語の世界を覗いてみてはいかがでしょうか?
きっと、一段と輝くナースになれるはずですよ!