新人ナースが入職してもうすぐ3か月。
一通りの業務が行えるようになり、一安心♪
…と言いたいところですが、それはまだちょっと早い!
この時期にアクシデントが起こることがとても多いんです。
今回は、新人ナースが起こしやすいアクシデントとその対策についてご紹介します。
やっちゃった!新人ナースのうっかりミス
- ベッドのストッパーを止め忘れた!
- 経管栄養投与時にベッドアップし忘れた!
- ベッド柵を付け忘れた!
- 検温しようとして体温計を挟んだまま回収を忘れた!
どれも新人ナースによくあるミスだと思います。
しかし、いずれも患者さんに危害が及ぶような重大なミスへ発展する可能性があります。
ついついうっかり…では済まされません。
これらの対策としては「移動の前後は必ずストッパー確認!」というように、毎回呪文のように新人ナースに呼びかけることです。
ゴールは、これらの確認が新人ナースの習慣になるまでです。
なんと言っても、針刺し!
リキャップは禁止!
でも、先輩もやってるからついつい…なんてことはありませんか?
この頃になると、手技の未熟さによる針刺しというよりは、リキャップや破棄方法などの基本事項を守らないことによるうっかりミスが多くなります。
採血した針を持ったまま、スピッツを忘れて走って取りに行き、出会いがしらに衝突したスタッフにブスリ…世の中こんな事件も起きているのですよ。
まずは「針をもつなら針捨てBOXを忘れるな!」を合言葉にしてみましょう。
それから、万が一針刺ししてしまったときの対処法もよく指導しておきましょう。
他にもある…新人ナースのアクシデント
手術直前に患者さんに飲水させてしまった!(しかも炭酸飲料)
麻酔時の誤嚥防止と、麻酔による消化管運動抑制のため、基本的には手術6時間前より絶飲食となる場合が多いです。(いまどきは手術当日も食事OKというケースも増えているようですが…)
医師の許可なしに飲水させ、よりによって炭酸飲料なんて飲ませたら、挿管時にゲップが出て麻酔科医が大激怒しかねません…
点滴している腕から採血してしまった!
点滴が入ることにより血液の成分が変わっていますから、点滴している側の腕とは反対側の腕から採血することが大原則です。
高血糖や電解質のデータが大幅に狂ってしまい、データを見たドクターが大慌てで飛んでくることになりかねません…
輸血バッグを点滴につるしたままラインを接続してしまった!
これは悲惨です!接続が緩んで血液がダダ漏れになり、床が血の海になります…
必ずテーブルに輸血バッグを置いた状態でラインを接続しましょう。
胃痛で食事を拒否した患者さんに定期のインスリンを通常量注射してしまった!
インスリン投与量は食事のカロリーを想定して決められていますから、食事をとらずに注射すれば、当然低血糖を起こします。
インスリンの種類にもよりますが、食事がとれない患者さんへのインスリン投与は原則、医師への確認が必要です。
まだまだ新人ナースから目は離せません!
新人ナースはこの時期になると、ある程度業務をこなせるようになったという自信と、先輩に怒られたくないという思いとが混在してきます。
プリセプター側も、「ここまでなら任せられるかな」とついつい油断して、新人ナースから目を離しがちになります。
結果として、
「本当は自信が無いのに一人でやろうとしてしまった」
「確認せず自己判断で行動に出てしまった」
というケースを非常によく見かけます。
「わからないときは必ず聞いてね」というプリセプターの声かけはもちろん、チーム全体として、常に新人ナースが質問しやすい雰囲気を作ってあげることが大切です。
おわりに
新人ナースがひとりで確実に出来るかどうかは見極めも大事ですが、そのつど本人に確認することも重要です。
慣れてきた時ほど基本を再確認する!!
やっぱりこれが大事ですよね。頑張れフレッシュプリセプター!