職場における不安や悩みについて、看護協会が「2009 年 看護職員実態調査」を実施しました。
どの年代にも共通する悩みとしては、
- 「低給与」
- 「休みが取りづらい」
- 「患者や利用者に関わる時間が十分にとれない」
- 「夜勤や夜間対応の人数が少なく業務負担が大きい」
という回答が目立ち、全体としては看護師は忙しい割には給料が安いという不満を抱える人が多いようです。
年代別でも悩みは違う
年代別に回答結果をみていくと、20代と30代では「医療事故を起こさないか不安」という回答が最も多く、40代と50代では「業務量が多い」という結果になっています。
20代と30代の不満の傾向としては、「給料が低い」ことに関することが多く、30代以降になると「看護業務以外の雑務が多い」「新人指導や委員会参加等、求められる役割が多い」といった業務外の管理が多くなっています。
年代毎にも様々な悩みがありますが、不満を抱えた中で「離職をしよう」と考えた悩みについてもアンケート集計しています。
最も割合が高かったのは、「職場でいじめや嫌がらせを受けている」という回答でした。
女性特有の悩みとして回答が多かったものは、「仕事と家事・育児・介護などとの両立が難しい」という悩みでした。
看護師と言う仕事ゆえの悩み
激務かつ、給料が高くなく、人間関係も難しい看護業界に新しく入る新人にとっては、大変なプレッシャーがあるはずです。
看護師としての心構えや患者とのコミュニケーションの取り方、体調管理や自分自身の心のもち方など悩みは沢山あります。
看護学生の実習生という立場から一転して、「看護師」の名を背負い、業務の大半は患者の命に直結しているという責任が重くのしかかります。
ミスをしちゃいけないと自分自身に必要以上にプレッシャーをかけているようです。
不規則な勤務時間に加え、まだ不慣れな新人看護師は仕事で手間取ることも多く、必然的に帰宅時間も遅くなります。
夜勤明けや夜勤入り前、休みの日でさえも会議や研修や勉強会なんていうことは当たり前のようにあります。
新人看護師はもちろん覚えなければいけないことが沢山あるのでレポートに追われます。
仕事でミスをすれば、またレポートを書かなければいけないので悪循環になってしまいます。
不安や悩みを乗り越えて
先輩看護師も新人看護師の辛い時期を乗り越え指導する立場に変わり、指導者としての悩みも増えます。
最近では1年も経たないうちに辞めてしまう新人看護師も少なくなく、どうすれば一人前に育つのかと悩む指導者は多いのです。
先輩の立場からすると新人の失敗は、自分が過去に経験してきたことと同じミスなので寛容な目線で見ていることがほとんどで、新人が思うほど気にしていないものです。
看護師業界は責任とプレッシャーが強い業界ですが、裏を返すとやりがいと社会的な必要性が強い仕事です。
日常の仕事の中で患者からの感謝の言葉や退院した人が遊びに来た時の「ありがとう」の言葉に救われているようです。
日々の困難や悩みを乗り越えた後に、本物の看護師になれるのかもしれません。
新人看護師の場合、今はつらいかも知れませんがそれを乗り越えた先にもっと大きなやりがい多くの患者の笑顔が待っています。
看護師としての仕事に誇りを持ち、少しづつ着実にスキルアップして行くようにしましょう。
なお、今回は看護協会が発表している調査データをもとにして記事を書きましたが、当サイトでやっている「元・看護師、椿のお悩み相談室」というコーナーには、今回取り上げたものよりももっとディープなお悩みが寄せられています。
その内容と解決法について、「看護師が転職する際にありがちな悩みとその解消法」という記事で取り上げていますので、よろしければお読み下さい。
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