看護師というのは、実に悩み多き職業です。看護師が抱える様々な悩みについてはこちらの記事でも取り上げたのですが、その中でもでもっとも多いのが“人間関係”に関するお悩みかなと思っています。
どの仕事にも共通していますが、特に看護師の世界では特に深刻な問題になっていることが多いようです。
看護師の仕事では、人命に関わる仕事という事も大きなプレシャーになっています。
命を預かるという責任の重さから、厳しい指導になるということも当然ありますが、度を超えているように感じるものもあります。
また、長い間人出不足が問題視されているこの業界では、一人あたりの業務量も多く、体力的にも負担は大きくなっています。
精神的にも体力的にみても激務と言われる看護師の仕事において、人間関係が要因となり心的な病を患ってしまう方もいます。
それでは、実際の現場ではどのようなことを感じている方が多いのか、一例を見てみましょう。
実例:同僚との関係に悩んでいます… (20代女性)
看護専門学校を卒業すると同時に病院で働き始めましたが、勤めていた病院はダブルチェックがしっかりとしており、ひとつひとつの業務で複数の人と関わっていました。
その際に、先輩ごとにやり方が異なったり、ズルをする人がいたり…と、忙しさも重なったこともあり、一緒に行動していた人と息が合わないストレスが大きくなってきました。
しばらくして、勤める科が変わりました。
その科では、新人看護師の指導用のノートを関係のない先輩にまで見られていて、ノートを見ながら陰口を言われていて…。
結局、先輩看護師と関わりがうまく持てなくなってしまい、その病院は9ヶ月ほどで辞めました。
職場での人間関係の悩みは幅広い
- 一緒に仕事をする人と息が合わない。
- 派閥などがあり、職場に馴染めず、居づらさを感じる。
- 業務の確認をしたいのに、全体が多忙の為、聞くタイミングが取れない。
- 出来ないことを要求される。
- かなりの上から目線で指導をされる。(先輩看護師からの指導)
- 仕事のできる人、できない人に分けられ、明らかに違う態度で接せられる。
- 陰口を言われている。
- 理不尽なことで怒鳴られたり、怒られたりする。
- 患者の前であるにも関わらず、叱りつけられたりする。
- 先輩看護師から嫌な仕事を押しつけられる。(ナースコール等)
…etc
これらの事は、あくまで一例であり、全てが看護師の職場に限ったことではありません。
看護師は、看護部長、看護師長、看護主任、看護師という役職があり、上下関係の厳しい職場でもあります。
年功序列ではなく、看護師として勤務年数が長い人が先輩になります。
社会人を経験してから、看護師の資格を取得する人も多くいますが、そういった場合、自分が年齢的には年上であっても看護師として勤務年数の長い年下の人の方が先輩になるということが考えられます。
年下の人が先輩になるということに耐えられない人は嫌に思うこともあり、退職につながる一因になることも考えられます。
人間関係の悩みを解決するためには
解決方法はケースにもよりますので、一概には言えませんが、溜めこみすぎず同僚や上司、責任者に相談することが大切です。
もし解決することの難しい悩みを抱えていて、自身に影響がでてしまったりしている場合は、無理をせずに心療内科や精神科に通ってみたり、一度休職など「心の充電」をしてみるといいかもしれません。
自身や職場環境があまりにも悪いと、医療ミスの危険性も高まり、安心の看護も提供できません。それに、自身が壊れてしまっては意味がありません。自分を守ることができるのは自分だけです。
それでも、どうしても解決できない場合には、思い切って「転職」してみるのも1つの方法です。転職で環境を変えることで人間関係もまた新たに始めることが出来ます。
無理をしてよくない環境で働き続ける必要はどないのですから。
転職先を決める時は、ブラックな職場を選ばないよう、じっくりとリサーチする必要があります。転職したことを後悔したくない方は、こちらの記事も読んでおくこといいですよ。