医師・看護師をはじめ、医療業界ではチームワークが非常に大切です。コミュニケーションをうまくとりあい、互いを尊重しあうことで患者さんへの気配りや、心のこもった医療を提供することができます。しかし現実には、人間関係に悩みを抱えている方が多いようです。
また、医師との関係にはセクハラなどの異性関係の悩みが多く、さらにその噂が同僚の看護師仲間に広まり、パワハラなど同性関係にもヒビが入ってしまったケースもあるようです。
それでは、実際医師との関係性についてどのような悩みを持っているのか、いくつか事例をご紹介します。
セクハラ
医師との悩みで、一番多かったのはセクハラでした。セクハラのターゲットとなってしまいがちな看護師は、次の2パターンに分かれます。
- 転職などで勤務した新人看護師
- 周りの環境に慣れていない状況下で、優しい言葉をかけてくれる医師に安心して、頼りはじめ、その後どんどんセクハラに発展していったケース。
- 若い看護師
- たいていの場合、年下の若い女性は可愛らしく見えるものです。他の看護師と差別し、度が過ぎてしまうケース。
法律でも1997年に、セクシャル・ハラスメント(セクハラ)防止のための事業主(企業)の配慮義務が規定されておりますが、就業規則に記載されていないなど、決められていない企業が多いのが現状です。
とはいえ、法律も改正される位、現代の日本において重要な問題になっているので、相談する前に、まず証拠を集めることが重要です。セクハラは被害者が不快に思った時点で対象となるため、相手や周りを説得し味方につけるためにも、場所・時間・言動・行動を細かく記憶しておくことが、解決への近道です。証拠が集まった時点で同僚や第三者に相談しましょう。
パワハラ
同性に多いイメージですが、実は異性でもパワハラを受けている方が多いようです。暴言を吐かれたり、看護師からの相談や依頼をわざと無視したりする行為は、患者へも危険を及ぼし、事故にも繋がりかねません。
パワハラを起こしやすい人は、仕事などで思い詰められている人が多く、また地位的にもストレスのはけ口が少ないために、部下に当たってしまう人が多いようです。パワハラとは、弱い自分の部分を守るために防御をするとっさの行動です。被害にあっているレベルによりますが、自分自身が相手よりも一歩大人だと思い、コミュニケーションを築いていけば、態度が落ち着く場合もあるのではないでしょうか。
とるべき対応は
セクハラ・パワハラともに共通して言えますが、泣き寝入りすることが一番よくないことです。自分が辛いのであれば、何が・どうして辛いのかをまとめて上司に相談するべきですね。
仮に、看護師長や事務長に相談しても、医師の指示通りにしなさいなど、上長にも取り合ってもらえない場合は、その場で解決するのが難しい可能性があります。相談センターなどに相談したほうがよいかもしれません。場合によっては、転職してしまうのも一つの方法です。