めんさん (女性) からのお悩み
はじめまして。
私は透析室に勤める新人ナースです。
5月に結婚し、関西の地元を離れて関東で働いていました。
私も旦那も関西出身で、旦那は1年前から関東で働いていました。
実は、
◇1年前から精神不安定が続いたこと
◆業務中に医療事故を起こすのが怖くて、ミスする度に自分を追い込んでリストカットしたこと(先輩に直前に気づいてもらい、事故は起こしていません)
◇家でも旦那とすぐ大喧嘩して殴り合いになること
が原因で、師長さんに連れられて精神科を受診し、「全般性不安障害」と診断され、6月8日から休職しています。
16日に定期受診して、先程師長さんに電話で「回復に向かっているそうです。」と報告しましたが…今月で試用期間が終わるけど、制度上私は本採用にはできないと言われました。
だから退職願いを書いたり、病院の奨学金を翌月に利子をつけて一括返済したりしないとダメみたいです。
呆然としています…
仲良くしてくれた同期やお世話になった先輩方とお別れするのが寂しいですが、こうなったのは自分の病気が原因で、根本にあるのは自分の弱さが原因なんだと自分を責めてしまいます。
「病気だから仕方ない」と頭では分かっていても、こんな短期間でドロップアウトする自分が情けないし、復職するにしても事情を知った雇用側は受け入れてくれないだろうと不安になってしまいます。
「今はゆっくり体調整えて」って言われても、精神疾患に理解の薄い日本では私なんかただの脱落者やし…
愚痴になってすみません。
今は治療に専念しなければと思います。
ただ、師長さんや主治医の先生に「あなたには透析や急性期よりも公衆衛生とか精神科とか保健師の方が向いてるのでは」と言われたことが気になります。
私が無理なく働けて家事や育児(将来的に考えて)ができる職場はあるのでしょうか。
疾患と分かっていながらまた不安になってしまいました。
長文申し訳ありません。
椿(ツバキ)からの回答
看護師にも職場の向き不向きはある。あせらずきちんと治療を受け、不安と向き合って。
はじめまして。椿です。お待たせして申し訳ありません。
私自身、精神医療に携わったことはありませんので治療についての助言は出来ませんが、お悩みを拝見する限り、ずいぶん辛い思いや経験をされた、ということは分かります。
文面から察するに、まだお若くて看護学校(大学?)を出たばかりなのでしょうか。
不安は誰にでもある
自分の夢だった看護師になって、初めての職場であれば誰でも不安を感じることはあると思います。
ましてや、地元を離れて、ご主人との新しい生活も始まったばかり。期待や不安が入り混じり、親や友人たちと離れた寂しさもあったでしょう。
いきなりいくつもの生活の変化があったのですから、不安が強くなってしまうのも無理はないと思います。
必ずしも、めんさんの弱さだけではないですし、「脱落者」なんかではないと思いますよ。
たまたま今回、めんさんが初めて就いた職場が透析室で、「透析や急性期よりも公衆衛生とか精神科とか保健師の方が向いてる」と言われたことがとてもショックだったのだと思います。
看護師という職業に就いたこと自体を、否定された気持ちになったのではないですか?精神面で不安を抱えた状態だと、とかくネガティブにとりがちですが、師長さんや主治医の先生はそういうつもりで仰ったのではないと思いますよ。
めんさんご自身が「向いている」と感じられる職場で、自分なりに看護師として成長してほしい、という意味に捉えてみませんか?
看護師にも向き・不向きはある
私の拙い経験から考えてみると、看護師にも向き不向きはあります。
看護師という職業そのものに向いている人と向いていない人が居ますし、看護師という職業には向いていても、救急医療が向いている人もいれば、母性や小児が向いている人もいますし、高齢者医療やホスピスのようなところが向いている人もいます。
私自身は手術室が一番長いですが、自分の性格などを考えると、産科病棟や小児科病棟も難しそうですし、ホスピスとか在宅医療のような、患者さんやそのご家族と深く向き合ってそっと寄り添うような職場には向いていないだろうなぁ、と思っています。
例えば、いきなり「明日から訪問看護をやりなさい」とか「明日から小児科病棟に行ってね」とか言われたら、私だったら、すぐに辞めちゃうかもしれません。それくらい、私自身は向き不向きがあると思っています。
今、めんさんが一番「不安」に感じているのは、仮に静養してきちんと治療を受けても、その後に再就職ができるか、ということなのでしょうか。
確かにめんさんが考えておられる通り、今の日本はまだまだ精神疾患に理解が薄いのかもしれません。でも、今の世の中、看護師資格が必要とされる職場は、病院やクリニックだけではありません。
例えば、私自身は医療系のシステムエンジニアというかなりぶっ飛んだ経歴も持っています。一時は、医療の現場を離れた会社員だったんですよ。
こういうケースは稀だと思いますが、看護が好き、誰かの役に立つ仕事がしたい、という気持ちがあれば、必ずめんさんに合った職場や環境があると思います。
医療事故が怖いのは皆一緒
お悩みの中に、「業務中に医療事故を起こすのが怖くて、ミスする度に自分を追い込んで」とありましたが、これは看護師であれば誰でも常に考えていることです。ただ、めんさんの場合はこの気持ちがとても強かったんだと思います。そのために、どんどん自分を追い込んでしまったのかもしれません。
私は精神医療の専門家ではないので詳しいことは分からないのですが、「全般性不安障害」の治療は色々あると思います。まずはしっかりと自分の「不安」と向き合い、それを克服する、ということを考えられるようになってほしいかな。
人間、誰でも不安を持って生きています。ただ、自分はちょっとそれが強かっただけ。そう思えるようになれば、自分の周りのことや師長さんや主治医の先生の言葉も、きちんと受け止められるようになるのではないかな?と思います。
だから、今はきちんと治療を受け、じっくりとご自分の「不安」と向き合って、いつかそれを乗り越えてほしいなぁと思います。
急がなくても良いんです。今はゆっくりと休んでくださいね。大丈夫。世の中には30歳を超えた新人看護師さんだっているんですよ。
明けない夜はありませんから。いつか必ず、めんさんにとっての朝は来ると思いますよ。