鼠径ヘルニアの手術のポイント
鼠径ヘルニアの手術のポイント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2013年10月12日
最終更新日:2018年09月16日
(変更日:2018年12月10日) ※
目的
- 手術の流れを理解し、適切な器械操作および手術介助ができる
- 手術の経過を把握し、緊急の場合に備えることができる
手術の概要
- 局所麻酔で行うこともある
- 鼠径ヘルニアには、内鼠径ヘルニアと外鼠径ヘルニアがあり、ヘルニア嚢の処理とヘルニア門の修復が重要
- 腹腔鏡でおこなわれる場合もある
術前評価と患者の特徴
術前評価
- 術前評価として、主に以下の検査を行う
- 血液検査:感染症の確認、肝機能・腎機能・凝固能・耐糖能・貧血や栄養状態の評価
- 腹部所見
- CTスキャン
- その他:呼吸機能検査、胸腹部X線検査、負荷心電図など
患者の特徴
- 男性が90%
- 内鼠径ヘルニアが中高年、外鼠径ヘルニアが小児から成人に多い
- 泌尿器科の手術(前立腺など)の後に発症することがある
手術の流れ
- 患者入室後、モニター症着
- 側臥位となり、硬膜外麻酔を施行する
- 仰臥位に体位固定し、全身麻酔を開始
※場合により、腰椎麻酔のみで行うこともある
- 膀胱留置ドレーン挿入
- 消毒、ドレーピング
- 執刀
- 鼠径部に内外鼠径輪を含むように皮膚切開
- 浅腹膜筋を切開し外腹斜筋膜を開放
- ヘルニア嚢とヘルニア門の確認
- 下腹壁動静脈の確認
※赤・青のベッセルテープを使用することがあるので準備しておく
- 精巣動静脈・精管の確保
※黄色のベッセルテープかネラトンチューブを使用することがあるので準備しておく
- 腹膜前腔を剥離し、パッチをおくスペースを確保する
局所麻酔の場合、剥離の際に疼痛を生じることがあるので注意する
パッチにはさまざまな種類・サイズあるため事前に確認しておく
スペースを確保してからサイズが決まることが多い
- パッチを腹膜前腔に留置・固定
挿入時の抵抗を軽減する目的でパッチを生理食塩水に浸すことがある
- ガーゼカウント、器械カウントを行う
万が一、ガーゼ・器械・針・ドレーンの切れ端など、一つでもカウントが合わない場合は術者へ報告し、カウントが合うまで検索を行う
- ドレーン留置
※ドレーンの留置本数およびドレーンの先端部位を術者へ確認し、病室看護師へ申し送る
- 閉創
※トータルでの出血量をカウントし、麻酔科医・術者へ報告する
- 閉創後、ドレッシング
- 麻酔覚醒
- 退室
看護のポイント
麻酔
- 全身麻酔か局所麻酔
- 硬膜外麻酔・脊髄くも膜下麻酔など
※抗凝固薬内服の既往なあるなど、出血のリスクが高い患者の場合は、状況により判断される
- 局所麻酔の場合でも、疼痛の管理が難しければ、途中で全身麻酔に変更することもある
体位
トラブルへの対応(器械出し看護師)
- 腹膜前腔にガーゼを挿入するため、適宜ガーゼカウントをあわせる
- パッチの留置がうまくいかなかった際、パッチを生理食塩水に浸し形を整える
トラブルへの対応(外回り看護師)
- ヘルニア門の大きさによりパッチの種類・サイズが決まるため、スムーズに渡せるよう種類・サイズを準備しておく
術後のドレーン管理
- 移動時にドレーンなどの付属物が抜去されないよう注意する
病室への申し送り事項
- 術式、トータルでの出血量、ドレーンの本数や留意部位など
- 麻酔方法、現在確保されている輸液ルートの本数および部位など
- 麻酔中に起こったバイタルサインの変化や、それに対して使用した薬剤の量や最終使用時刻など
- 体位固定(仰臥位)による影響として、後頭部・仙骨部・踵部などの発赤、上腕部の過伸展などのトラブルの有無
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