肺炎の看護の基礎 2 肺炎患者へのアセスメント
肺炎の看護の基礎 2 肺炎患者へのアセスメント【いまさら聞けない看護技術】
公開日:2016年3月8日
最終更新日:2020年08月25日
(変更日:2020年9月1日) ※
目的
- 肺炎患者へのアセスメントについて理解を深め、適切なケアを行う
状態の観察
バイタルサイン
- 発熱の有無
- 呼吸状態(回数や深さ、呼吸苦の有無)
- 脈拍数
- 酸素飽和度(SpO2)
気道・肺
- 痰の量・性状(色や粘稠度)
- 咳嗽の有無
- 肺雑音の有無
意識
口腔内
血液検査データ
脱水
画像データ
患者背景の把握
現病歴
既往歴
- 肺炎の有無と種類
- 基礎疾患の有無(慢性呼吸器疾患、糖尿病、心疾患など)
- アレルギーの有無
- 内服薬
生活習慣
- 食習慣
- 喫煙歴
- 感染予防(手洗い、うがいの施行状況)
社会的状況と環境
- 社会的役割(学生、就労者、主婦など)
- 生活状況(独居、施設入所、療養生活など)
重症度判定
- 市中肺炎と院内肺炎で、重症度判定の方法は異なる
- 市中肺炎:肺炎の重症度は、生命予後の観点から分類されている
- 院内肺炎:肺炎の重症度は、生命予後予測因子と肺炎重症度規定因子の観点から分類されている
市中肺炎(A-DROP)
- 生命予後と相関する5つの因子(年齢、脱水、呼吸、見当識、血圧)を元に分類
- A(年齢:Age) :男性70歳以上、女性75歳以上
- D(脱水:Dehydration) :BUN21mg/dl以上あるいは脱水所見有
- R(呼吸:Respiration) :SpO290%以下(PaO260Torr以下)
- O(見当識:Orientation):意識障害有
- P(血圧:Pressure) :収縮期血圧90mmHg以下
該当項目数により、重症度は4段階に分類される
- 該当項目数により、肺炎の重症度分類と治療の場の選択(外来治療・入院治療など)が可能
院内肺炎(I-ROAD)
- 5つの生命予後予測因子(免疫不全、呼吸、見当識、年齢、脱水)を元に分類
- I(immunodeficiency【免疫不全】):悪性腫瘍または免疫不全状態
- R(Respiration【呼吸】):SpO2>90%を維持するためFiO2>35%を要する
- O(Orientation【見当識】):意識レベルの低下
- A(Age【年齢】):男性70歳以上、女性75歳以上
- D(Dehydration【脱水】):乏尿または脱水
- 生命予後因子の該当項目が2項目以下
- 肺炎重症度規定因子の該当項目数により、軽症群・中等度群に分類される
- 生命予後因子の該当項目が3項目以上該当
本コンテンツの情報は看護師監修のもと、看護師の調査、知見、ページ公開時の情報などに基づき記述されたものですが、正確性や安全性を保証するものでもありません。
実際の治療やケアに際しては、必ず医師などにご確認下さい。
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