今回は、看護師だけではなく、医療従事者であれば誰でも感じるであろう、医療ミスのリスクに対するストレスのお話です。
医療ミス・・・怖いですよね。
もしアナタが、重大な医療事故でなくても軽微なミス、あるいはミスとまでは言えなくても、このままであれば恐らく医療ミスとなったであろうついうっかりを経験していれば、その怖さは十分に分かるはずです。
少なくても1年以上看護師を続けていれば、みんな何かしら「はっ?!」と思った経験が思い当たるはずです。。
ミスが起こる背景
唐突ですが、アナタはハインリッヒの法則って聞いたことがありますか?
これはこの法則を考え出した人の名前が由来になってはいますが、
「1つの重大事故の陰には29の軽微な事故があり、その陰には300のヒヤリハットがある」というもの。
この数字をどう見るかですが、とある病院で1件の重大事故があった場合、看護師が300人であれば、全員が1度はヒヤリハットを起こしていることになります。
私自身は重大な医療ミスを起こさずにここまで来ましたが、正直なところ、ヒヤリハットは数えきれないほど体験してます。医療ミスは、起こすのではないか???と常に気を付けていなくちゃいけないこともストレスですよね。かといって気にしてばかりいては仕事になりませんし。
そこで、私自身が10年近いブランク後に看護師に復帰した時、とある先輩(年下の先輩だったけどね)に教わった方法をご紹介。
ミスを起こさないようにするために
私自身10年近いブランクから復帰した際にはやはり非常に怖かったです。いくら経験があるといえブランクが長いとミスをしないかと不安になります。
※ブランクからの復職する際のポイントについてはこちらの記事をご覧ください。
そんな時職場の先輩から教えてもらった方法をここでご紹介します。
ミスを忘れないように書いておく
医療者でなくてもちょっとしたうっかりミスは誰でもやること。
問題はそれを繰り返さなこと。
そのためには、自分がやったうっかりミスをミス日記(←名称は自由に付けてよい)に書いて、時々読み返すこと、です。
何かしらミスをした時、ヒヤリハット報告やインシデントレポートを書くと思います。
その場ではもの凄く反省しますが、それをもって帰ることは出来ないので、数日たつと忘れていませんか?そうすると同じミスを繰り返すことが多々あるでしょう。
先輩はそれを家でも書いているそうです。(もちろんもっと簡単に、ですが)
その日記を書く時(←つまり何かミスをした時)に初めから全部を読み返すと、不思議と同じことの繰り返しがほぼ無くなるとのこと。
何度も読み返すことで不思議と気を付けるようにインプットされるのかな?
実際にやってみて
私はこれを聞いたとき、ほっほう!と思い、さっそくノートを作りました。
それを見返してみると、インシデントレポートを書くほどではなくても、例えば準備が足りなくて途中で取りにいったことや、準備していた薬剤が違っていたけど処置の前に気付いて取りに行ったとか、そんなことも書いてあります。
日付の間隔がだんだん空いてきたり、何日か続いた時は自分自身の体調がもの凄く悪かったとか、似ているけど全く同じことはやらかしていない、という自分の傾向が結構分かります。
もしかしたら環境を変えることも必要かもしれません
医療ミスは取り返しがつきませんし、それはもの凄いストレスです。
起こした人にしか分からないストレスも沢山あります。なので、そうならないための自分なりの工夫してみてはどうでしょう?
自分がしっかりと気を付ける、これは言うまでもなく重要なことですが、もう1つ考えられるのは今あなたが働く職場環境です。
あってはならないことなのですが、残念ながらどうしてもそうなりやすい環境の職場はあります。
たとえば人手不足でものすごく忙しい現場などがそうです。
本来必要な人員を確保できていないことから1人1人に負担がかかり肉体的にも精神的にも疲弊していきます。やはりミスはそんな環境では生まれやすいのです。
もし今あなたがそのような環境で働いているのであれば、環境を変えるのは簡単なことではありませんが、思い切って職場を変える転職をしてみるほうがよいのかもしれません。
医療ミスは取り返しのつかないことになることがあります。
そうなってからは遅いのです。
自分の身を守るのは自分自身だということをしっかりと意識することが大事です。