いまさら聞けない看護技術

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呼吸困難患者への対応

呼吸困難患者への対応【いまさら聞けない看護技術】

目的

  • 呼吸困難患者に適切な対応を行う

疾患の概要

  • 呼吸困難とは、努力呼吸に伴う不快感の自覚があるものであり、一般的に呼吸が深く早い状態、もしくは末梢肺の換気障害によって、CO2濃度の上昇と血中O2濃度の低下が生じた状態であり、気道が閉塞または狭窄することによって起こる呼吸気の通過障害のことをさす
  • 神経・循環器・代謝系障害でもみられるが、下気道疾患では肺の換気障害によって起こるものが多く、耳鼻咽喉科の疾患としては、上気道の狭窄によるものが多い
  • 通過障害の原因としては、大きく2つある
    • 気道の外傷、炎症、異物、腫瘍などのために気道粘膜の浮腫や腫脹が起こり、両側反回神経麻痺によって生じる声門閉鎖などの機能障害
    • 出血、痴皮形成、気道分泌物(痰)の増加などによって気道の狭小化が起こる器質的障害
  • 狭窄部位別に原因を分類すると、
    • 気管・気管支:炎症、外傷、腫瘍、異物など
    • 中・下咽頭:咽後膿瘍、異物、意識障害時の舌根沈下など
    • 喉頭:喉頭浮腫、喉頭痙攣、急性喉頭蓋炎、両側反回神経麻痺、急性声門下喉頭炎(仮性クループ)、異物、外傷、腫瘍など
    • その他:甲状腺、食道腫瘍など周りからの圧迫などに分けられる
  • 上気道型の場合は、吸気性の呼吸困難を示し、下気道型の場合は、呼気・吸気共にうまく呼吸ができない両相性を示す
  • 末梢気道型の呼吸困難の場合は、呼気性呼吸困難を生じることが多い
  • 呼吸気が狭窄部位を通過する時に生じる雑音のことを喘鳴という
  • 病変部位を診断する時は、口腔咽頭の視診、頸部の触診、頸部から胸部の聴診、気管および喉頭の検査(特にファイバースコープを用いた内視鏡検査)、血液一般検査、電解質、動脈血ガス分析、頸胸部レントゲン写真などの検査を状況に応じて行う
  • 呼吸困難の程度は、脈拍、血圧、呼吸数、胸郭の動き、喘鳴、冷汗、チアノーゼ、不穏・苦悶の有無、努力呼吸の有無により判断される
  • 動脈血ガス分析は特に重要であり、PaO2が60 mmHg以下、,PaCO2が50mmHg以上でpHの低下もある場合は、チアノーゼが起こり、意識障害や血圧低下の危険な状況のため、呼吸管理を行う

治療

救急処置

  • 救急のABCの処置(気道確保、酸素投与、静脈路の確保など)を行い、バイタルサインのチェックを適宜行う
  • 気道確保は、器械的補助呼吸を行う手段、上気道閉塞の改善、気道内の分泌物除去を容易にする手段として施行され、気道管理の期間や呼吸困難の程度などによって異なるが、第1選択としてマスクを使用した酸素吸入を施行し、気道確保を行う
    • 気道確保:舌根沈下がある場合は、下顎挙上とエアウェイの挿入を行う
    • 補助呼吸:下顎を挙上した状態で口―口呼吸、口―鼻呼吸、あるいはアンビューバッグを使用した加圧呼吸にて、肺へ空気を送り込む補助呼吸を行う
    • 気管穿刺:気管切開や気管内挿管を行う余裕がなく、非常に危険な呼吸困難の症例については、輪状甲状間膜にトラヘルパーや太い針を刺し、そこから吸気をさせた後に、気管内挿管あるいは気管切開を行う

気管内挿管の方法

  1. 患者の頭に枕を入れ、位置を若干高くし、頭部を後屈し、下顎を出す
  2. 右手で指交叉法にて開口し、舌を左側へと圧迫しながら右の口角から喉頭鏡のブレードを口腔内へと挿入する(術者は左手に喉頭鏡を持つ)
  3. 喉頭蓋が確認でき次第、ブレード先端を喉頭蓋谷に挿入し、喉頭鏡全体を前上に向けて45度挙上する
  4. 声門が確認できたら、チューブを視野を妨げないように右口角から挿入する
  5. チューブの先端が声門を通ったら、ある程度の深さまで気管内に挿入する
  6. バイトブロックを入れて、カフを膨らませる
  7. チューブがずれることのないように左手でしっかり把持しながら、チューブをアンビューバッグあるいはジャクソンリース回路に接続する
  8. 聴診、視診を行い、片肺挿管ではないこと、チューブが食道に入ってないことを確認してからチューブの固定を行う

気管切開術

  • 適応
    • 呼吸不全に対して長期呼吸管理が必要な場合
    • 術後の気道管理が必要な場合(口腔、咽喉頭の拡大手術など)
    • 上気道型呼吸困難に対する気道確保
    • 高齢者や意識障害患者で分泌物除去などの下気道管理を必要とする場合

看護のポイント(気管切開術)

術前

  • 必要性について、十分説明し、納得してもらう
  • 術後、しばらくの間、嚥下機能の低下が見られたり、発声不可となる場合が多いため、術後の嚥下、発声の変化についての説明も行う
  • 気管切開を要した原疾患の状態が改善した場合は、気切孔を閉鎖するため、元のように嚥下と発声が可能であることを説明する
  • 頻度の高い訴え、症状、行為については、メモ帳を活用したり、ホワイトボードを用いるなどして、意思の疎通が図りやすいよう工夫する

術後

  • 気管力ニューレ挿入位置が適切であるか、カニューレの先端が気管内腔に当たっていないかなどの確認を行う
  • カフ付きカニューレの場合、カフの圧が高すぎると気管粘膜に循環障害が生じ、気管粘膜の潰瘍、びらん、壊死などが起こり、気管狭窄などの合併症が起こるため、一般的に耳たぶくらいの軟らかさに空気を注入し、定期的に空気圧を抜く
  • 加温、加湿、防塵などの機能がなく、直接乾いた空気を吸うため、吸入による加湿やエプロンガーゼの使用、人工鼻を用いた気切孔の保護が必要である
  • 定期的な吸引と、カニューレ内の清潔保持に努める
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