みーちゃんさん (?) からのお悩み
今年で3年目看護師です。
都会の看護学校を卒業後、地元の病院で2年間働きました。
自分の力不足を感じスキルアップしたいと考えたことや、都会の方がセミナーなどが多く学ぶチャンスが恵まれていることから再び上京しました。
転職した病院でも救急を希望したのですが、通りませんでした。
しかし、その配属された科自体にも興味がないわけではなく、人間関係も悪くないため頑張ろうと思っていました。しかし、働くうちにやっぱり救急の勉強がしたいと思うようになりました。
また、BLSやACLSなどの資格に挑戦していく中で、呼吸療法認定士の資格を見つけ取得したいと考えるようになりました。救急で呼吸苦の患者さんに対し、自分にできることが限られており、もどかしい思いをした経験からです。
また、ACLSなどの資格も救急の方が役立てることができると思うので転職を考えるようになりました。
しかし、転職してまだ1か月弱なので、早すぎるのではという思いがあります。
一方で、父が病気をもっていることもあり、5年以内では地元に帰るつもりなので、早めに目標のために行動すべきなのではという考えもあります。
どうすべきかアドバイスを頂けたら嬉しいです。長文失礼しました。
椿(ツバキ)からの回答
もっと前向きに、“今学べることは何か”を考えてみましょう
みーちゃんさん、こんにちは。椿です。
お悩み拝見しました。
今回のお悩みは、少し言葉を追加しながら考えてみたいと思います。
まず、みーちゃんさんの経歴について、
- “転職した病院でも救急を希望”
→ その前の2年間は救急病棟(あるいは救急外来?)で勤務していた - “都会の看護学校を卒業後、地元の病院で2年間働きました”
→ Iターン就職をしたが、やはり都会の病院でスキルアップを目指し、再び都会へ戻ってきた
こういった流れの中で
- 都会にいるあと数年間、自分はどうすれば良いのかを悩んでいる
と仮定して進めてみますね。
看護師としてどんな仕事をしたいのかを見失っていないか
まず1つ、確実にいえることは “みーちゃんさんは、看護師としてどんな仕事をしたいのかを見失っていないか?”ということです。
確かに、BLSやACLS等の資格は、救急病棟や救急外来(ER)などで最も必要とされる資格だと思います。
しかし、他の病棟では不要になってしまうものなのでしょうか?出番は少ないとは思いますが、BLSやACLS等の資格が不要になることはないはずです。
逆に他の病棟での経験も、いずれ“救急”に戻ったみーちゃんさんにとって、役立つものではないでしょうか。
いつの間にか自分本位になっていないか?
それから、みーちゃんさんは『その配属された科自体にも興味がないわけではなく、人間関係も悪くないため頑張ろうと思っていました』と書かれていますよね。
しかし、少なからずこの配置には『なぜ、経験者である私を救急に配属してくれなかったのか』という不満があるのかなと感じました。
けれど、病院に勤務する看護師にとって、病棟が変わる“異動”は、ある意味必須なことですよね。みーちゃんさんの頭の中では、その部分が消えてしまっていたのではありませんか?
その結果、転職して1カ月弱という短い時間で、再び転職を考えたのではありませんか?
また、みーちゃんさんの場合、都会で働く年数は5年と決めているようですので、その間に現在よりも“救急看護師”としてのスキルを上げたいという希望もありますよね。
どうしても“救急看護師”のスキルを上げることに注力したいのであれば、“救急病棟の看護師急募!”となっているような病院を選んで、転職活動をすすめても良かったかもしれません。
もしくは、“救急看護師”としてのスキルを上げたいという希望を転職に際しての面接で強く訴えても良かったと思います。そうすれば、もっと違う結果になったかもしれませんね。
しかし、自分の気持ちが今の病院には伝わらなかった、自分の思い通りにならなかったことへの“不満”という形になって表れているのだと思います。
ここまでをまとめると、
- 病棟異動の可能性を考えていなかった
- 現在の職場で救急看護師として働きたいという思いが伝えきれていなかった
- 思い通りに救急で働けないことへの焦りと不満が募っている
みーちゃんさんは、こんな経緯で悩んでいるのではないかと推測しますが、どうでしょうか。
この辺が、私が最初に書いた“みーちゃんさんは、看護師としてどんな仕事をしたいのかを見失っていないか?”というところにつながります。
もしかして、いつの間にか自分本位な考え方になっていませんか。
どこにポイントを置くべきか
では、これからのみーちゃんさんはどうすべきなのか。
私が言えることは3つあります。
1. 救急看護師の勉強をするために転職すること
その時は、確実に救急に配属されるにはどうすれば良いか、よく考えてから行動することをおススメします。病院側との交渉をしてくれる、転職サイトのコンサルタントを利用しても良いかもしれません。
2. 限られた時間の中で何が学べるのかを見つめ直すこと
長い看護師人生の中で、救急以外のことを学ぶ5年間があっても良いのではありませんか?
今の病院で、救急以外にも学べるがことはあるのではないでしょうか。
3. “5年”という区切りが本当に必要なのかということ
お父様の病気のことがあるそうですので、いずれは地元に帰りたいと思うかもしれません。
しかし、現在の病棟で多くのことを学び、その一方で救急への異動願いを出し続ければ、いずれは救急に配属されるかもしれません。
そこに5年という区切りを予め設定しているから、焦りが出てくるのではないでしょうか。
みーちゃんさんは、非常に前向きで、自分のやりたいこと、勉強したいことがはっきりした方なのだと思います。
それならば尚のこと、自分の現在の環境に不満を持つのではなく、もっと前向きに、“今学べることは何か”を考えて欲しいと思います。
その上で、「やはり自分が学びたいことは今の病院では無理」という結論に達したら、その時は、“救急への配属希望”を前面に押し出し、新たな職場を探せばよいのではないでしょうか。