世界各国、看護師のおかれている労働環境は様々ですが、中でもオーストラリアの看護師は大変良い待遇のもと仕事に従事していると耳にします。それでは、具体的にどういった待遇なのでしょうか?
オーストラリアの看護師は日本の看護師よりも高待遇
看護師の給与、労働条件
オーストラリアの看護師は、アメリカと同じ位給料が高く、労働条件も良いと言われています。例えば正社員として契約し、4週間で20日出勤、それに夜勤をいれた場合、Pay day off という賃金が支払われる休みをもらうことができ、実質4週間で19日の出勤となります。休暇を取って仕事を休んでいる期間をleave といいます。給料や賃金が支払われる有給休暇はpaid leave といいます。一年間働いた場合4週間のpaid leave、さらに夜勤を入れている場合にはpaid leaveが6週間分にもなるそうです。休暇の前借りも柔軟に対応してもらえるとのこと。
他に、sick leaveといって有給の病気休暇が年に15日あって、病院によってはナースマネージャーに一言告げるだけで簡単に休むことができるそうです。それ以上にどうしても必要な場合にunpay leaveという、賃金が支払われない休暇をとることも可能とのこと。残業も少なく、柔軟性の高い勤務スタイルであることから、オーストラリアの看護師はとても十分な休息を得ることが出来る環境なのです。
社会的に高く評価され尊敬されている看護師
オーストラリアの正看護師資格は学位でもあるので社会的に高く評価されていて、専門職としてとても尊重されているそうです。そして、看護師の権利もある程度はっきりしているといいます。日本の場合、患者や医者、同僚から精神的苦痛を受けた経験がある看護師が少なくないと聞きます。
オーストラリアでは、「良い看護」を提供するのは当然として、「良い看護」を提供する為に、提供する側の看護師が肉体的にも精神的にも健康であるべきという考え方の様です。患者に失礼な態度をとられては気持よく看護できないでしょうし、体の自由がきく患者の場合は、遠慮無く患者に協力をあおぐそうです。前述の様な休息の面も含め、看護師がストレスを貯めこまないで済む環境といえるでしょう。
社会全体での配慮
ここまでご覧になって、大変恵まれた環境なのがお分かりになって頂けたと思いますが、さらに、勤務条件の改善を求めてストライキが起きたり、賃金UPの要求を看護協会が政府機関と交渉するなど、オーストラリアでは、看護師の労働条件や権利への配慮が常にされているのだそうです。
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